【専門家コラム】20150525 起業時にはどれくらいお金があればいいのか? その1

起業時にはどれくらいお金があればいいのか? その1(飲食店の場合)

当コラムをご覧いただきましてありがとうございます。

今回は第1回目ということで、起業するときのお金の話をしたいと思います。

よくお客様から相談を受ける相談として「将来起業したいと考えているんですが、それまでにどのくらい資金を貯めておけばよいでしょうか。」というものがあります。

実際に独立や起業を考えていらっしゃる人にとっては、事業を始めるタイミングとして資金が○○円まで貯まったら起業すると目標にされている方も多いと思います。

しかし、実際に事業を始めてみると、設備投資や内装などにお金をかけすぎたり、必要以上に在庫を持ちすぎたりしてしまい、すぐに資金が足りなくなってしまったと言われる方も少なくありません。

本当に事業資金として必要なお金はいくらなのか?今回は個人事業として飲食店を開業する際に必要な資金を例に考えてみましょう。

 

ステップ1 : 必要な資金には2種類あることを知ろう(開業資金と運転資金)

まずは、起業するためにどれくらい資金が必要なのかおおまかに考えていきましょう。

資金の使い道には、大きくわけて「開業資金」とよばれるものと、「運転資金」とよばれるものに分類されます。

このふたつの資金を用意できたら、起業にむけての準備が万全にできている状態といえるのではないでしょうか。

① 開業資金:お店のオープンまでに必要な資金
② 運転資金:お店がオープンしてから必要となる資金

 

ステップ2 : 開業資金について考えよう

飲食店を始める際には、まず店舗が必要ですね。

その店舗が賃貸であれば、保証金や権利金など賃借するための資金や開業前の家賃が必要です。

また、冷蔵庫や空調設備などの設備投資資金も必要ですし、もちろん内装もこだわりたいし、食器などの備品消耗品も揃えていかなきゃなりません。

さらに従業員募集やチラシ作成などの広告宣伝費、開業までの人件費などもかかってきます。

これらの開業までに必要な資金を「開業資金」といいます。

実際に起業を考えてらっしゃる人は、この開業資金についてはある程度具体的に考えてらっしゃる方も多いようです。

 

ステップ3 : 運転資金について考えよう

オープンまでの間、設備投資や内装設備について頭を悩ませて、従業員の教育にも力を入れて、やっとオープンまでこぎつけた!と一安心していらっしゃると思います。

しかし、残念ながらオープンしたからといってすぐにまとまったお金が入ってくるわけではありません。

もちろん毎日の売上は入ってきますが、材料・商品の仕入れももちろん出ていきますし、月末には家賃や人件費の支払いが、借入をしている場合には借入金返済が待っています。

最初から毎日満員の場合には問題ないのですが、やはりそんなに最初からうまくいくことも稀であることを考えると、この開業後に必要となる資金についても頭の痛い問題となってしまいます。

このオープン後に営業を続けていくために必要な資金を「運転資金」といいます。
最低でも2~3ヵ月分の運転資金は確保しておいたほうがいいといわれています。

 

今回はここまでです。

次回は、実際に開業資金と運転資金を考える「事業計画」の作り方についてお話ししていきます。

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